安土山(安土城趾)に、有料駐車場と無料駐車場が2つ並んでいるわけを想像してみる

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「トイレは市が作ったものだから、有料駐車場を使わなければお金をとる」て、どこまでセコイ近江八幡市

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これって、「行政側がお寺とは相談もなしに勝手に作った」って、こと?……と、不思議なのが、安土城前の駐車場。安土山(安土城跡)の持ち主の摠見寺(総見寺)と近江八幡市の間でトラブルになっている。

伝えているのは、京都新聞ばかりで、その内容が不十分なので、肝心なことがわからない。

その前のところからも含めて、時系列を押さえておくと……

・2006年、安土山(安土城跡)入山が有料化。

・2010年、近江八幡市が入山受付前にトイレとガイダンス施設を一体化した建物を作る。

・2011年、近江八幡市が、約200台収容の駐車場を作る(細い道を挟んで、トイレ&ガイダンス施設のすぐ前)。

・2014年、摠見寺が無料駐車場を作る(トイレ&ガイダンス施設と隣り合わせ。近江八幡市の駐車場とは細い道を挟んだだけ)。

・2016年2月、近江八幡市が「寺側の無料駐車場の利用者で、市外から訪れる観光客がガイダンス施設のトイレを利用する場合、100円の使用料を徴収する」ことを検討中。
安土城拝観順路地図
図を見てわかるように、そこに「摠見寺」や「近江八幡市」の看板がなければ、「同じ所の駐車場で、区画が分かれているだけ」と思ってしまうだろう。


この話でまずは押さえておかなければならないのが……

安土城のある安土山全域が、摠見寺というお寺の私有地

……ということ。

周りにはほかの観光スポットは全くない。安土城跡の知名度から考えると意外なのだけども、もともと観光客が訪れるようなところではなかった。

「信長がここに城を建て、天下に号令した」といっても、その後は全く使われていない。崩れ落ちた石垣があるぐらいだった。

山全域は私有地であっても、出入りは自由。そこらの小山と同じような扱いだった。

それが、発掘&復元作業で、整備されてきた。観光客も増え出した。有料化したのはそれを受けてのこと。

ほかに観光スポットはないのだから、近江八幡市が駐車場やトイレを作ったら、それは「摠見寺のために」とか「摠見寺に代わって」ということだろう?

なのに、その後に摠見寺は山の裾野の土地を割いて、新しく駐車場を作った。市営の有料駐車場の真ん前。
摠見寺の駐車場と近江八幡市の駐車場
道路側から入ってきて、左に曲がれば、近江八幡市の有料駐車場。右に曲がれば、摠見寺の無料駐車場。無料のほうが満車でもない限り、有料のものを使う理由はない。
しかも、無料なんだから、市営の有料駐車場が気に食わなかったことには間違いないだろう。

この間、近江八幡市と摠見寺の間で、どんな話がされてきたのかはわからない。「京都新聞の内容が不十分」というのはここのところだ。

今伝えられている部分だけで判断すると、近江八幡市の方の狭量ばかりが目立つように思う。

①寺側の無料駐車場の利用者

②市外から訪れる観光客がガイダンス施設のトイレを利用する場合

と、いう2つの条件をそろうと、100円徴収ということは……

①近江八幡市民ならば、無料駐車場の利用者でもタダ

まあ、これは「市民の税金で作ったものだから」という説明は付きそうだけども。

②自動車以外で来て、どちらの駐車場も使わなければ、近江八幡市民以外でもタダ

……て、これは説明がつかないだろう。

いろいろな可能性は考えるけども、「摠見寺の意向を全く調べることなく、『市内にもう一か所、有力な観光スポットができた。また、観光スポットに育てたい』」と近江八幡市側がはしゃいでしまったように想像してしまう。
ガイダンス施設の内部
ガイダンス施設の内部。こういった展示も恐らくは、摠見寺とは相談なしに決めたのだろう。

だとしたら、摠見寺も怒るだろう。観光客を積極的に迎えるか、むしろ拒否して静かなままでいるかは、自分たちが決めることなのだ。しかも、長い間観光ズレせずにきたお寺だ。

戦前のことだけども、子供時代の司馬遼太郎が訪れた時に、摠見寺の若い僧は「山全体が織田信長公のお墓」といっていたそうだ。

そこへ、勝手に(多分)、「観光バスでバーンと観光客を呼びこむ」といった意図が見え見えの駐車場を近江八幡市が作ってしまった。「やめてくれ」といったところだろう。
左が無料、右が有料
安土山の側から駐車場を見下ろしたところ。左側の一段高くなっているのが、摠見寺の無料駐車場。道を挟んで、広々と作られているのが、近江八幡市が経営する有料駐車場。

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